僕は自他共に認める「名作映画リスト」好き。
「死ぬまでに見たい映画100選」とか「TSUTAYAが選んだ名作映画100本」といったリストに飛びついてしまいます。
見た、見てない、見た、見てない…を繰り返し、いつも「見た:見てない=40:60」に収束。せめて50:50に持っていきたいと思い、今度TSUTAYA行ったらこの映画借りよう、と決意するもほぼ必ず忘れます。
そんなそんじょそこらにいる映画好きが栄の丸善で見つけたのがこの本。
なんて味のあるイラスト!表紙の映画はレオンだ!見たことある!……えーと…レオンで合ってますよね!?
と思ったら2,700円出して買ってました。仕事用の専門書を買うお金は無くなった。
まず表紙の答え合わせ。
当たってたぜ!それにしてもイラスト、味がありすぎです。
実際の映画のシーンがこちら。
いやはや、完全再現ですね。
イラストレーターは長場 雄(ながば ゆう)さん。雑誌POPEYE2014年9月号「サンドイッチ特集」の表紙をかざったミニマルなイラストで一躍有名になったそうです。
イラストに目を奪われがちですが、ライターの鍵和田啓介さんによる解説もなかなかのクセ。レオンのものを一部引用します。
「男はつらいよ」と誰かが呟けば、「女もつらいよ」と誰かは応える。「子供はつらいよ」と誰かが嘯(うそぶ)けば、「大人もつらいよ」とと誰かが諭すだろう。父親に理不尽な暴力を振るわれ、慰めの言葉を求めて問いかけるまだローティンの少女マチルダに対し、隣人である殺し屋レオンが教えるのは、世界のそんな心理である。
殺し屋と少女の「凶暴な純愛」が急に下町の人情物語チックに。ですが一理ある、って感じも否めない絶妙な解説です。
ナタリー・ポートマンの殺人的かわいさにもきちんと言及しており、その辺のTipsに取りこぼしはないのでご安心を。
本の導入、
イラストレーター長場雄が好きな映画から好きなワンシーンを抜き出して書き、ライターの鍵和田啓介さんがその映画から好きな台詞を抜き出して好き勝手に解説を書いた
という文言に偽りなしです。
色、感情を排した線画のイラストによってまだ見ぬ映画に対するイマジネーションが広がり、核心をついてるのかついてないのか判別つかない解説がさらに好奇心をくすぐります。
もう見た映画に対しても、「そこ選んだかぁ〜!」とか「そういう解説します!?」ってツッコみができるし、「えっ!あの映画入ってないの!?」というお決まりの楽しみ方もできますよ。
「映画名作リスト」好きのあなたも、そうでないあなたも一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
おまけに、個人的にツボに入ったイラストを紹介します。作品名は伏せますので、わかった方はコメントしてみてくださいね。
たしか”竜”だったような…?
いい表情その①。
いい表情その②。
ダメな教授と平凡な学生2人 in 居酒屋 って感じ。
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