クレしん映画、いいですよね。
最新作「ユメミーワールド」観たらしんちゃん映画ランキング書きたくなったので書きました。
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ムダに長くなっちゃったので先に順位どうぞ!ネタバレ注意です!
24位 ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者(2008)

しんのすけがうっかり開けてしまった不思議な扉。それは、地球と暗黒の世界“ドン・クラーイ”を繋ぐ“闇の扉”–地球を闇で支配しようとする侵略者たちの陰謀だった!
ヘンダーランドっぽいオープニングに期待した。フタを開けたら…うーん。
しんちゃんをムダに英雄っぽくしない点では良かったんだけど、それだと映画としての盛り上がりに欠けちゃう…バランス難しいですね。
BGMがあまりなくて静かなシーンが多いのも少し気になるところ。
トイレでのマタ・タミとのやりとり、劇画調の家族会議は笑った。
「大きい方が出る!」
あまり見る機会のないひろしの日常が観れたのもグッド。推薦してもらったけど昇進できず、トイレで泣くサラリーマンの姿は胸にくるものがあった。
その後猫に変身するひろし……語尾に「ニャ」をつけるサラリーマンの姿は頭にくるものがあった。猫ひろしってこと!?
23位 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦(2011)

突如現れた国籍不明の少女レモン。彼女がしんのすけに見せたものは、しんのすけのヒーロー、アクション仮面からのメッセージ。「しんのすけくん、君も今日からアクションスパイだ。正義のために一緒に戦おう!」すっかりその気になったしんのすけは、レモンの指導のもと、スパイ訓練を開始するのだが……。
ストーリーがシリアス。レモンちゃんの出身国は「北のあの国」がモデル。しんちゃん要素がなければ普通にサスペンス映画にできる内容だと思う。
またレモンちゃんとの対比のためか、今作のしんちゃんは単なるクソガキとして描かれる場面が多くてちょっと戸惑いました。
ギャグも多いんですが、根本がシリアスなので上滑りしちゃってる感も。
スパイとしての英才教育を受けたレモンちゃんに対してひろしが「子どもはもっとわがまま言って親に甘えるものだ」と説教するシーンはよかった。息子のために奮闘するいつもの野原家もいい。
ラストのぶっ飛んだオチもしんちゃんっぽくてなかなかいい感じ。それまでがちょいキツいかもですが。
22位 バカうまっ!B級グルメサバイバル!!(2013)

これは、ある春の日、春日部で起こった奇跡と友情と空腹の物語である。グルメの祭典“B級グルメカーニバル”へ向かう、しんのすけたちカスカベ防衛隊。途中、謎の女性・紅子に出会い、「このソースを会場に届けてほしい」と壺を託される。そのソースは“B級グルメ”を滅ぼそうとする秘密結社“A級グルメ機構”の企みを阻止することができる“伝説のソース”だった!
焼きそばのマーケティング映画。これ見たあとは必ず焼きそば食べたくなる。
クレしん映画に必要不可欠なもの、それはオカマ。だと思ってるんですが、オカマはある時点からまったく出てこなくなったんですよね。
この映画では10年ぶりにオカマキャラが登場!というウワサを聞いてめっちゃ楽しみだったんですが残念、期待はずれでした。クレしん映画でいいオカマを見れる日は来るのだろうか…。
かすかべ防衛隊のオムレツ争奪戦はクソ笑った。
少し気になったのは、最後までB級グルメが「正」、A級グルメが「悪」として扱われてしまったこと。どっちもおいしい!っていうオチがよかったなぁ。
21位 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃(2005)

野原家の前に突如現れた時空調整員「ミライマン」。「3分後に怪獣が現れる。3分後の未来に行ってその怪獣を倒さないと現実に怪獣が現れることになる!」世界滅亡を防ぐため、ミライマンはそう告げると野原一家に地球防衛という大役を一任してしまう。
ぶりぶりざえもんが喋らない…。喋れないぶりぶりざえもんの姿を見るのは、昔からのクレしん映画ファンには嬉しくも悲しい複雑な演出でした。
前半はテンション高めで楽しめました。ひろしとみさえが調子に乗る感じ、とても好きです。終盤の絶望的な展開が際立ちますね。みんながギャグで怪獣を倒し、しんちゃんがラスボスを助けるのもいい。
ただ、テンポが悪い。とっても悪い。ずっと同じ展開の繰り返しだし、TVアニメのスペシャル版でも良かったんじゃないかと思いました。
20位 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!(2006)

ニセモノォ?本物そっくりなんだけど、でも本物じゃないんだ。「ただいま」ってウチに帰るのはそっくりさんの方らしい…カスカベ都市伝説…本物はどこへ?そんな噂がしんのすけたちの間でも広がっていた。
前半が怖すぎるんですけど。
尋常じゃない悲鳴をあげるよしなが先生、ウ●コにハイテンションなよしなが先生、画鋲を踏み抜くよしなが先生…よしなが先生に何のうらみが。
クリーチャーと化す風間君ママ、ニセモノみさえの異形…ホラー展開が長くない?TVアニメではたまにホラー回があって印象的だったけど、この辺意識してるのかな?
後半は逆にテンション高めギャグ多め。ラジカセのスイッチで踊りだすニセモノたちの動きがコミカルで笑った。まつざか先生が身を捨ててしんちゃん達を助けるシーンがすごくいい。
当たり前のように始まるダンス対決、春日部音頭が伏線だったとは。ラスト付近の脱出劇はこれぞクレしん!って感じでよかった。
後半のテンションはすごく好きなんですが、前半のホラー展開が長すぎた。どっちかに振り切れてればもっと高評価だったかもしれません。
19位 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾(2007)

地球を見下ろす宇宙空間。ケツだけ星人の円盤が隕石群と接触しそうになっている。隕石群に爆弾を仕掛け衝突を避ける事が出来たが、誤って一発の不発弾が地球に落下して行ってしまった・・・。地球上では、二泊三日の沖縄旅行を楽しんでいる野原一家。ふとしたことからシロのお尻に変なものがくっついてしまう。面白がって、たいして気にも留めない野原一家。しかし、それはケツだけ星人が地球に落として行った爆弾であった!
はじめてシロにスポットが当たった映画。
シロを差し出そうとするみさえとひろしを見限って泣きながら逃げるしんちゃん。鮮やかな桜が悲壮感を強調します。
橋の下で力尽きるしんちゃんを見て、思い出を振り返りながらも犠牲になる覚悟を決めるシロ。シロとしんちゃんの絆が観れただけで十分良かった。涙腺が緩む…。
後半、シロも大切な家族だ!と言って救出を決意する野原一家もすばらしい。
…けど、余計なものが多すぎた印象。敵グループは1つで良かったんじゃないかな。ひなげし歌劇団は蛇足だと思った。untiのボスもキャラがあるようでブレブレだったし。
そしてケツだけ星人は必要なかったのでは…。根本のテーマがすごく良かったのに、料理しきれなかった感がある惜しい作品。
18位 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス(2012)

「オラ、妹なんかいらない!ひまわりなんかいらないゾ!」ある日、プリンのことで喧嘩したしんのすけとひまわり。そこへ、突然「ひまわり姫をお預かりします」という謎の男2人が現れた。ほいほい喜んで渡された紙にサインをしてしまう、しんのすけ。次の瞬間–上空に現れたUFOに、野原一家は吸い込まれてしまった!
しんちゃんとひまわりの兄弟愛にスポットが当たった映画。
簡潔に言うと「世界を救うためにはひまわりが必要。世界とひまわりどっちを選ぶ?」っていう感じ。
はじめは断固拒否していたみさえとひろしが、地球を救うためには仕方ないのかも…と諦めかけたところに、躊躇なく危険を冒してひまわりを助けに行くしんちゃんがいい。
ただ、ひまわり星の大臣達との対決が抽象的すぎてよく分からなかった…兄弟愛を確かめる説教が始まったり、悪役感も全くないのでいまいち盛り上がりに欠けた印象。
兄弟愛、家族愛、現代社会の多忙さ…テーマを盛り込みすぎて薄れてしまった感じも。
ラストのひまわりのセリフは、ベタながらも胸を打たれました。
17位 オタケベ!カスカベ野生王国(2009)

しんのすけの住む街・カスカベでは、地球に優しいエコロジー活動がさかんになっていた。地域のゴミ拾いでしんのすけが拾った謎のドリンクを勝手に飲んだひろしとみさえ。すると2人は突然動物の姿に変わってしまった!そう、それは過激エコ組織“スケッベ”が秘密裏に進める“人類動物化計画”だったのだ…!
みさえにスポットが当たった映画。
クレしんで育った僕にとっては、母みさえこそが一番しんちゃんの近くにいた家族。みさえが正気を取り戻す回想シーンは、今までのクレしんの記憶が相まって感動した。演出ではやはり「オトナ帝国」が一枚上ですが、こちらもいい。
動物になった野原一家、かすかべ防衛隊もコミカルで笑えた。役立たずだった風間くんが活躍するシーンが好き。
ただ、やはり今までの傑作と比べると似たようなシーンが目立ちました。敵キャラ、ヒロインにいまいち魅力が感じられなかったのもマイナス。
16位 オラの引越し物語 サボテン大襲撃(2015)

父・ひろしは、メキシコの町に生息するサボテンの実を集めるため、転勤を命じられる。一家そろっての引越しを決意したみさえやしんのすけたち。春日部のみんなと涙なみだのお別れ。 そして辿り着いた町の名前は「マダクエルヨバカ」個性いっぱいのお隣さんたちに囲まれて、楽しい毎日がスタートするはずが… 待ち受けていたのは人喰いキラーサボテンだった~!
B級パニック映画版しんちゃん。
冒頭の引越しシーンで登場人物が勢ぞろいするのがすごく良かった。風間君とのシーンはグッときたし、しっかり伏線になってるのもグッド。
引越し後は一転してB級パニック映画に。良くも悪くもフツーのB級パニックでした。新天地メキシコの仲間がみんなキャラ立っててよかったですね。徐々に絆を深めていく展開もベタながらいい。
ただ、個人的にはやっぱり最初の引越しシーンがピークでした。集合写真は泣ける。おケイとか埼玉紅サソリ隊とか超懐かしい。かすかべ書店の店員さん2人もいたらよかったのになぁ。
15位 アクション仮面VSハイグレ魔王(1993)

オラ、のはらしんのすけ!オラがチョコビで当てたカードを使って入場した「アクション仮面アトラクションハウス」で乗り物に乗ったら、一家そろって異次元世界に来ちゃったゾ!!そこでは、ハイグレ魔王っていうおかまのおねいさんに、み~んなハイグレにされているんだ!ハイグレ魔王とその手下の悪いヤツらをやっつけるには、なんとかしてアクション仮面をよばなくちゃ!よ~し、アクション戦士に選ばれたオラもいっしょに戦うゾ!!
記念すべき映画第1作目。実は興行収入歴代2位(意外にも1位は2015年の「オラの引越し物語 サボテン大襲撃」)。
原作者である故・臼井儀人さんが制作に大きく関わっていて、書き下ろし漫画も単行本に載っていました。
TVアニメ版のようにしんちゃんの日常をしっかり見せたあと、パラレルワールドへ。
お下品に脅かされる日常、キャラが濃い手下、オカマのラスボスと、今後のクレしん映画を形作る展開で今見ても十分楽しめます。アクション仮面が股間から登場するシーンが好き。
14位 嵐を呼ぶ!夕日のカスカベボーイズ(2004)

映画館「カスカベ座」で遊んでいたかすかべ防衛隊だが、トイレに行ったしんのすけを残して、みんな忽然と姿を消してしまう。夜になり行方不明になったみんなを心配した野原一家。映画館を探しに来たが、延々と上映されている西部劇の映像に目を奪われているうちに、気が付けば一家は映画と同じ西部劇の街に立っていた・・・。
カスカベボーイズといえばヒロインのつばきちゃん。中学生くらいの少女なのですが、お姉さん好きのしんちゃんがガチ惚れした女の子。しんちゃんが初めて守りたい!と思った女性ではないでしょうか?
それだけに結末がとても切ない…。
女性にドギマギする珍しいしんちゃんが見れたり、最初から最後までかすかべ防衛隊がストーリーの中心だったり、新しい形のクレしん映画です。ラストバトルのノリはめっちゃ好き!
ただ、風間くんのガチ腹パンとか、暴力的なシーンが多かったのがちょっとマイナスでした。ラストの爽快感への布石といえばそうなんだけど。
13位 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁(2010)

ある日、タイムマシンでしんのすけの未来の花嫁タミコがやって来た。大人になったしんのすけが、ネオトキオの支配者・金有増蔵に捕まってしまい、助けるためには5才のしんのすけの力が必要だという。タミコの必死な訴えにも、いつも通りまったくやる気のないしんのすけ。お互いに本当に未来のケッコン相手なのかと疑いつつも、とりあえず、二人は未来都市“ネオトキオへ”–。
未来の野原一家、かすかべ防衛隊が見れる映画。これだけで僕は十分楽しめました。
世界観のせいもあるけど、ボロボロの家に住むひろし(ハゲ)とみさえ(デブ)、文句ばっかのフリーターになったマサオくん、寂れたふたば幼稚園の先生になったネネちゃんには笑いました。やはり大物になったしんちゃん、エリートの風間くん、科学者ボーちゃん、国際警察ひまわりには妙に納得した。と同時に妙にリアルな残酷さを感じました。
世界観もよくできてる。クレしん映画で繁栄と退廃のSFが見れるとは思わなかったです。ただ、ヒロインは良かったのですが、敵キャラ、敵幹部にやっつけ感があったかな…。展開もやや強引かも。
12位 ブリブリ王国の秘宝(1994)

オラ、野原しんのすけ。こんどはオラが南の島のブリブリ王国で大活躍!!福引きで当たった海外旅行、オラとかあちゃんととうちゃんでおバカンスーと思ったら、ホワイトスネーク団て悪いやつらの罠だったんだ。変なオカマにオラが誘拐されて、オラにそっくりのスンノケシ王子なんてのに会わされて、最後はブリブリ魔人が出て、もー、みんな見ればー!
クレしんに多いロードムービーの元祖といえる映画。飛行機からジャングル、電車、遺跡と場面を変えて繰り広げられるバトル、笑いは観る人をまったく飽きさせない展開です。
第1作と同様、アクションにすごく力が入っています。のちのクレしん映画で多用される外人マッチョの敵、ミスター・ハブとチャイナお姉さんルルのスピード感溢れる戦闘は見もの。
さらに特筆すべきはラストのブリブリ魔人。重厚感ある動き、線が太く影が濃い特徴的な出で立ち、動くときの音、同じサイズの画面なのに”巨大感”の表現がすごい。これも後のクレしん映画に活かされています。
ハブvsルルとブリブリ魔人vs黒ブリブリ魔人、対照的な2つのバトルがこの映画の見所ですね。個人的にはスンノケシ王子との友情なんかが見れたらもっとよかったのになあー。
11位 爆発!温泉わくわく大決戦(1999)

悪の科学者“ドクターアカマミレ”率いる「YUZAME」は、地球を温泉で沈めてしまう“地球温泉化計画”を実行に移そうとしていた。それを阻止できるのは、世界の温泉の平和を守る秘密組織“温泉Gメン”だけ。温泉Gメンは、「YUZAME」に対抗するため、不思議な温泉パワーを秘める伝説の“金の魂の湯”(きんたまの湯)を探していた。そして、ようやく探し当てたきんたまの湯は、なんと野原家の地下にあった!————-
ケツだけ歩き初登場作品。敵が悪事に走る動機のくだらなさ、温泉Gメン、温泉の精タンバなど、映画の要素すべてがナンセンスで笑える。
金タマの湯に浸かった野原一家のシンクロ好き。その後の巨大ロボとの戦闘も好き。
シェェェェーーー!!!とか笑うに決まってる。一貫したクレしんらしい映画。エンディングの「いい湯だな」が和む。ニューヨークで入浴…。
さらに、同時上映の「クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉」がすばらしい。ひまわり ぁ GOGO!の笑いに溢れた平和な日常、不思議の国のネネちゃんのシュールさ、 〜私のささやかな喜び〜の神レベルのミュージカル。ぶりぶりざえもんのオチ。キレとセンスが振り切れてる傑作。
10位 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦(2002)

春日部で平和に暮らしていたしんのすけが何故か突然戦国時代へとタイムスリップしてしまう。そこで歴史上討たれるはずだった侍を救ってしまう。歴史を変えてしまうわけだが、そんなことはどこ吹く風とばかりに、しんのすけは政略結婚に巻き込まれたり、戦で戦ったり、と戦国時代でも大暴れ。そして、後から何とか車で(?)追っかけてきたひろし達とも再会をするものの、歴史の荒波は一家を大きく変えていく・・・
間違いなく名作。なんだけどクレヨンしんちゃんでなくても名作だったんじゃないかなぁ、ということもあってこの順位。
前作「オトナ帝国」と今作によってクレしん映画=深いテーマ+感動路線が固まったんですが、この路線、簡単なようですごく難しいんですよね。これ以降のクレしん映画の感動成分はことごとく微妙で、ファンにとってはなかなかキツかった。
クレしんではじめて「死」を扱った映画。原作では「まつざか先生の恋人の死」がありますが、それはこの映画の後発です。
戦国時代の再現率、合戦のクオリティ、しんちゃんが敵の大将に説教するシーン、そしてラストシーン。ホントに見事なシーン、演出ばかりなんですが、この映画はあくまで戦国時代の武士又兵衛(またべえ)と廉姫(れんひめ)の物語なわけで、クレしん映画としての評価はなかなか難しいものがありますね。
9位 嵐を呼ぶジャングル(2000)

“嵐を呼ぶ園児”しんのすけ、妹のひまわり、父ちゃんひろし、母ちゃんみさえのおなじみ野原一家は「アクション仮面」最新作の完成を記念した豪華客船ツアーに参加していた。南の島に近づき、いよいよ待ちに待った船上試写会が始まった。突然、会場に謎のサル軍団が現われ、あっという間に父ちゃん、母ちゃん、大人達そしてアクション仮面がさらわれてしまう!船に残されたのは子供たちばかり。呆然とするしんのすけと仲間たち。しかし、しんのすけはアクション仮面の活躍を思い出し、風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃんの“カスカベ防衛隊”で勇気をふりしぼって大人達を探しに行く。
第1作ぶりになる、アクション仮面がメインの映画。「アクション仮面vsハイグレ魔王」と異なり、アクション仮面は実在の俳優郷郷太郎が演じているキャラという設定です。
前半のかすかべ防衛隊の冒険が好き。かけ合いが絶妙なんですよね。対ワニで覚醒するマサオくんには爆笑した。特に準備もなくジャングルを進む幼稚園児すげぇ。それに追いつくひまわりとシロ超すげぇ。
後半、ケツだけ歩きの脱出劇はめちゃくちゃ笑った。これぞクレしんですね!そしてこの映画1番の見所アクション仮面vsパラダイスキング。涙をこらえながら応援するしんちゃん、吠えて強くなるアクション仮面。熱すぎる展開。クレしん映画の中で最高のバトルでした。決着後のひまわりの優しさも素晴らしい。
「今回はオラがアクション仮面よりかっこ良かったゾ」に「当然だ!」と返すアクション仮面は超かっこ良かった!タマタマも強い!
8位 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード(2003)

普段の野原家と比較しても、明らかに貧相な朝食を前に、とてもご機嫌斜めなしんのすけたち。しかしそれは最高級焼肉の夕食に備えた倹約と知り、一転大喜び!ところが突然の訪問者に、状況は二転三転。危険を感じたしんのすけたちは貧相な朝食もそのままに、何よりも冷蔵庫に最高級焼肉を残して、その場から逃げ出した!!気がつけば、なぜか野原一家は指名手配犯に。周りは報奨金目当ての敵だらけ!…一連の事件は熱海に本部を置く組織「スウィートボーイズ」の陰謀によるものであることを知った一家は、逃走の進路を熱海に向ける!
個人的にはクレしん映画で最も”攻めた”映画だと思ってます。「オトナ帝国」以降、感動路線が多くなってきたクレしん映画でまさかのギャグ一筋。それもかなりひねった笑い。画風が変わるシーンが一家全員分用意されてるとは思わなかった。かすかべ防衛隊の友情もあり、家族の絆もありで、要所はしっかり締めてます。
そして圧倒的な存在感を放っていたのが「トラックの男」。野原一家を助けた後、なぜか要所で映し出され、最後までひろしと再会することなくエンディングを迎えます。なんだったんだw
ムダな要素ばっかりですが面白い。ずっと笑える異色の映画です。
7位 ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん(2014)

ある日、ギックリ腰を治しにマッサージに行ったとーちゃん。そしたら…なんと、ロボットになって帰ってきた!?ロボットになったひろしに戸惑うみさえと大喜びのしんのすけ。美味しい料理を作ったり、家をピカピカにしたり、リモコン操作もできる“ロボとーちゃん”は、ちょー便利。しかしそれは、家庭での立場がすっかり弱くなってしまった日本の父親たちの復権をもくろむ、父ゆれ同盟(父よ、勇気で立ち上がれ同盟)による巨大な陰謀だったのだ!
まずポスターがずるい。夕日にバックにしんちゃんに手を差し伸べるロボットひろし。その影は人間のひろし。あかん、これ絶対泣けるやつだ。オトナ向けのやつだ。と思って映画館で観ました。
冒頭はロボアニメのオマージュ盛りだくさんのカンタムロボ。ジョン青年(29歳)。この映画のメインターゲットは子どもの頃クレしん映画を観てきた世代だと確信した。
テーマは「父親とは何か?」って感じ。本物のひろしが戻ってきてからのロボとーちゃんの悲哀がハンパない。尻からエネルギー注入、朝まで生ノハラ、劇画ピーマン拷問には笑った。ひろしロボ対決とかズルすぎるだろ。
そして締め、夕焼けの腕相撲。あんなん泣くわ。長くパッとしなかったクレしん映画が、ようやく逆転ホームランをかましてくれました。
6位 暗黒タマタマ大追跡(1997)

かつて暗黒魔人ジャークを封じ込めた埴輪と、ジャーク復活のカギとなる2つの“タマ”–。–今、その“タマ”をめぐって、世界征服を企むホステス軍団と、それを阻止しようとするオカマ3兄弟の対決が始まった!
オカマ3兄弟、珠由良(たまゆら)ブラザーズがいい意味でヤバい。クレしん映画にはいいオカマキャラが不可欠です。指くわえて寝るんじゃねぇw
笑いっぱなしの逃亡劇からのシリアスなバトル、ひまわりが連れ去られてからの劇画追走劇と、テンポが速すぎて全く飽きない。特に古民家での攻防が好き。チンコプター!からのすき焼き!キレがすごい。
そしてラスト、昔のクレしん常連の外人ラスボスとの戦い。シリアスなバトルを歌と笑いとギャグで倒す。これぞクレしん!オチもくだらなくていい。この映画タマってなんか言うんだw
振れば力が湧いてくる!
5位 雲黒斎の野望(1995)

「おおっ、シロがしゃべった…!」未来の30世紀からやってきたタイムパトロール隊員のリングが、シロの体を借りてオラに話しかけてきたんだ。悪いヤツが時間をこえて、過去を変えようと企んでるって!人類の大ピンチ!!そんでもって、オラが人類をオタスケするっていうワケ。敵は雲黒斎(うんこくさい)なんてとーってもにおいそうなヤツだゾ~
子どもの頃、何回見たかわからん映画。ビデオテープ2つダメにしました。大体のセリフを覚えてるのはこれともののけ姫くらいです。前半〜後半とラストのギャップがくせになります。展開が分かってても、何回見ても飽きない名作。
前半は戦国時代ロードムービー。次々襲ってくる敵キャラ、減っていく仲間。城を馬で駆けるシーンがBGMと相まってめっちゃかっこいい。ラストの大人しんちゃんのキモかっこいいデザインも好き。
後半はこれぞクレしん、ナンセンスSF世界での巨大ロボ対決。重厚感がすごい。BGMが過去編のアレンジなのも燃える。
罪と罰ちゃん、愛と誠ちゃん、ABBAAB→→←、愛してるゥー!
4位 爆睡!ユメミーワールド大突撃(2016)
ある日、春日部市民は全員揃って「ユメミーワールド」という世界に迷い込むという夢を見るようになる。ユメミーワールドでは誰もが持っている夢玉の力で見たい夢が自由に見られるということで市民たちは毎晩楽しい夢を満喫していく。それから数日が経ち、春日部に貫庭玉サキとその父親が引っ越してくる。そして時を同じくして夢に大きな異変が起きる。楽しい夢を奪われ、ユメミーワールドの外にある悪夢の世界で恐ろしい事態に巻き込まれてゆく市民たち。次第に悪夢しか見れなくなる人が増え、その影響で現実世界も混乱に陥る。
子どもから大人までみんなが笑えるギャグ、”深い”というよりもむしろ”重い”テーマ、昔のクレしんにあったなつかしい演出の数々。すばらしい映画でした。
あとはオカマキャラ…いいオカマキャラさえいたら文句はなかった…。クレしん映画にオカマキャラが復活する日はくるのだろうか…?
詳しい感想は別記事に書いたのでぜひご覧ください。
3位 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001)

ある日、春日部で突然「20世紀博」というテーマパークが開催された。昔のテレビ番組や映画、暮らしなどを再現し、懐かしい世界にひたれる遊園地に大人たちは大喜び。でも、しんのすけをはじめとする子供たちには、ちっとも面白くない。毎日のように夢中になって遊びに行く大人たち…。そのうちにひろしは会社に行かなくなり、みさえは家事をやめ、しんのすけがひまわりの面倒をみる始末。実はこれは、“ケンちゃんチャコちゃん”をリーダーとするグループの、大人だけの楽しい世界を作って時間を止めてしまう、恐るべき“オトナ”帝国化計画だった!
「子供は未来に逃げたがり、大人は過去へすがりたがる。大切なのは今だ。今を生きろ。」 そんな大人の姿を描いた映画です。
序盤、大人が「懐かしい」に引き寄せられ、気づいたら非日常になっている演出は見事。
中盤のかすかべ防衛隊の冒険はあいかわらず安定の面白さ。バーでの小芝居、街での逃亡劇からバスのカーチェイス。みんなのキャラが前面に出ててずっと笑える。クレしんらしいユーモア。
終盤は名場面の連続。ひろしが「今」に目覚める回想シーンは涙なしでは見れません。

ラストの鉄塔、「つまらない人生だったな」と言う敵のボスに「オレの人生はつまらなくなんかない…!家族がいる幸せを、あんた達にも分けてやりたいくらいだぜ!」と返すひろし。BGMも相まって先ほどの回想シーンを締めくくる名言。
ここから一家全員が身を犠牲にしてしんちゃんを逃す展開、何度も転んで鼻血を出しながら駆け上がるしんちゃんの姿。熱いBGM。何度見ても胸が熱くなる、クレしん映画屈指の名シーンだと思います。
ボロボロになりながら「オラ、オトナになりたいから!」と言い切るしんちゃんは未来に逃げず、今を生きる子どもでした。ラストシーン、身投げを諦め「死にたくない…」と言った敵ヒロインも今を生きることに目覚めたんじゃないでしょうか。「今を生きる」ことの大事さに気づける名作です。
2位 ヘンダーランドの大冒険(1996)

今度はテーマパークを舞台にしんちゃん大活躍!?幼稚園の遠足で出かけた“群馬ヘンダーランド”。実はそのヘンダーランドこそオカマ魔女とその一味が地球征服を企む本拠地だった! そこで地球のピンチに立ち上がったしんちゃん。お馴染みのアクション仮面、ぶりぶりざえもん、カンタム・ロボと強力な助っ人を引き連れて、オカマ魔女率いる強敵陣と世紀の大勝負!!
初期の子ども向けクレしん映画の最高傑作。最近のクレしん映画に必ずある重々しいテーマ、押し付けがましい感動はまったくありません。
ホラー成分多め。しんちゃんが迷子になるシーンの不穏な空気、敵幹部ス・ノーマン・パーの日常に侵食してくる感、ひろしとみさえのパペット。子どもの頃はかなり怖かった。
怖さと同時に笑いのクオリティも凄まじいです。緊張と緩和ですね。ヘンダーランド突入でアクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもんと共闘するシーン、子どもの頃は何度見ても楽しかったし、今見るといろんな意味で感慨深い。
救い料100億万円ローンも可。ぶりぶりざえもん…
しんちゃんの成長が見れるのもいいところ。前作「雲黒斎の野望」では毎回言い間違えていた「タスケテケスタ」。今作の「スゲーナスゴイデス」は全て完璧に言えるんです。また、両親を助けるために1人で敵地に乗り込んでいく姿、人形トッペマとの別れのシーンも素晴らしい。
「みさえ…今、俺たちの息子が少し大人になったところだ…」
この映画最大の魅力はオカマ魔女のマカオとジョマ。コミカルかつ恐ろしい登場シーン、ダンス対決、世界の命運をかけたババ抜き、カードをめぐる追いかけっこ。最高。
1位 電撃!ブタのヒヅメ大作戦(1998)

オラ、のはらしんのすけ5才。またまた地球の大ピンチだゾ!! 時は現代。世界征服をもくろむ秘密組織“ブタのヒヅメ”は、電子工学の天才・大袋博士とその助手アンジェラ小梅をだまし、恐ろしいコンピュータウィルスを作り出した。それを知った正義の秘密組織“SML”の一員、コードネーム〈お色気〉は、機械を動かすために必要なパスワードが入っているトランクを盗み、お台場の海に逃げ込んだ。彼女が救いを求めて転がり込んだ屋形船では、なぜかふたば幼稚園の先生としんのすけたち園児が、大宴会中だった!?
昔々、おじいさんとおばあさんがあちこちにいましたが、ぶりぶりざえもんというブタは一匹しかいませんでした。「救いのヒーロー」ぶりぶりざえもんの物語。
この映画の見所の1つは子を思う親の強さ。野原家のみさえとひろし、SML隊員のお色気と筋肉、2組の両親が子のために奮闘する姿です。
冒頭、行方不明になったしんちゃんを探しに行くためならなりふり構わず行動するみさえとひろし。筋肉との劇画調の攻防はセンスがズバ抜けた爆笑シーンです。特にオチ。

その後、香港まで来て「親っていうのは子供のためだったらなんだってできるのよ!」と言い放つみさえ。親の鑑ですね。
2丁フライパンを装備したお色気と敵幹部ママのバトルもいいシーン。
「あんた…子どもを産んで育てたことある?」
「そんなもんねぇよ!だったらどうした!?」
「…私が勝つッ!!」
筋肉は浮気してましたけど。
あまり目立ちませんが、かすかべ防衛隊の活躍も見所です。敵飛行機から脱出ポッドで逃げ、荒野に降り立った5人。頼れる大人もおらず、どこへ行けばいいかもわからない状況におびえつつも懸命に生き抜きます。夕焼けと山、星ってより宇宙な夜。広大な自然の中で子どもは成長するんですね。
上に書いた敵幹部ママとのバトル中、劣勢な状況で無防備になったしんちゃんを守るため、腕を組んで壁を作る5人。
風間君「かすかべ防衛隊!しんのすけを守れーッ!」
マサオ君「おしっこ、もらしそう…!」
ボーちゃん「…もらしたって、かまわない!」
ネネちゃん「ひっかけてやればいいわ!」
風間君「ああ!」
健気に友人の盾になる子どもたちの姿、大人になってから見ると涙腺が緩む名シーンです。
そしてぶりぶりざえもんのラストシーン。今作のぶりぶりざえもんはしんちゃんのアイデアをもとに恐怖の支配者として造られた電子生命体。ごきげんなイメージビデオからガンガン笑かしてきますが、基本は”悪”の存在なわけです。
そんなぶりぶりざえもんに電脳空間でしんちゃんが語る「救いのヒーロー」の物語。ぶりぶりざえもんのぼうけん。山のてっぺんで”本当のたからもの”に気づき、「救いのヒーロー」とは何たるかを悟るぶりぶりざえもん。
「…立派だぞ!」
「お前もな…!」
股間をつかみ合いお互いを讃え合う2人。
直後、造り主である博士のワクチンによって、唐突な別れがやってきます。すまない、と言う博士に、これも人助けだ。と返す「救いのヒーロー」。
「また…こんな眺め、見られるかな?」
「もちろんじゃよ。お前はここまで自分の足で登ってこれたじゃないか。」
変態博士もいこと言います。
別れ際のぶりぶりざえもんとしんちゃんのやり取り。
「しんのすけ…ホントはわたしのチンチンの方が大きかったよな?」
首を横に振るしんちゃん。
「バカ!…こういうときはウソでも「うん」って言うもんだ!……じゃあな……」
消えるぶりぶりざえもん。誰も見ていないところで一筋の涙を流すしんちゃん。
クレヨンしんちゃんでしかできない別れのシーン。あまり有名じゃない印象ですが、僕はこの一連のシーンが一番好きです。
爆発する基地。飛ばない飛行船。しんちゃんの叫びに応え、飛行船をケツで押し上げるぶりぶりざえもん。「救いのヒーロー」の最後のお助けでした。もう100億万円払える。ローンでもいいかな?
おわりに
最近のクレしん映画では、オカマとかぞうさんとかケツだけ星人とかげんこつとかぐりぐりとか出てこないと聞いて、骨折中に全作Amazonプライム・ビデオ(月額約330円、1ヶ月お試し期間あり)で全部観ました。「ユメミー」で復活したものもあるんだけど、ホントに出てこなかった…。
ぶりぶりざえもんの声、原作者臼井儀人さんのカラオケとかもう聞けないんだよなぁ。としみじみ。
いろいろ書いてたらめちゃくちゃ長くなってしまいました。読んでくれた方、本当に
じゃそういうことで。
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