少し前、NHKの音楽番組「題名のない音楽会」でファイナルファンタジー(FF)特集が放送されました。
録画を観たのですが、やっぱりFFの音楽はいいですね!「モーグリのテーマ」で踊る伸夫かわいすぎw
世間ではあまり注目されていない印象のゲーム音楽ですが、実はすばらしい曲ばかり。1つのジャンルとして確立されてもいいと思っています。
皆さんが好きなゲーム音楽といえば、やはりテンショのン上がる戦闘曲でしょうか。そのゲームの顔といえるテーマ曲も印象的ですよね。
子どもの頃からゲーム漬けだった僕は「町」の音楽が大好きです。
今回は、僕がゲームで旅した「町」で流れるすばらしい音楽30曲を、そのゲームの発売日順に紹介します。
「街は生きている」 ドラゴンクエストV(1992年)

僕の一番古いゲームの記憶は、父親が遊んでいたドラクエVです。
当時5歳くらい。途中で主人公の子どもがパーティーに加わるときその名前を自分の名前にしてもらって、とても嬉しかったのを憶えています。
このBGMは各地の街で流れます。重めなストーリーを中和するほのぼのした平和な町って感じの曲調。
「はるかなる故郷」 ファイナルファンタジーV(1992)
初めて自分で遊んだRPGがこのFFVでした。が、当時はRPGの進め方がまったく分からずけっきょく父親が遊んでいるのを横で見ていました。
中学のときFFコレクションを友人から借り、やっと自力で全クリすることができました。
「はるかなる故郷」は主人公バッツの故郷で流れるBGM。立ち寄らなくてもクリアできるのですが、ノスタルジックな曲調がとても印象的です。
「街角の子供達」 ファイナルファンタジーVI(1994)
中学のときFFコレクションで初めて遊んだゲーム。
FF6は終盤世界が崩壊してしまうのですが、崩壊前の町でよく流れるBGMがこの「街角の子供達」。のどかな曲調で、子供が遊んでいる光景が浮かびます。
世界が崩壊した後の町でよく流れる暗めのBGM「あの日から…」は「街角の子供達」のアレンジになっています。以前あった平和が壊れてしまったことを印象付けられる演出です。
「やすらぎの日々」 クロノ・トリガー(1995)
時代を行き来するクロノ・トリガーにおいて、主人公クロノが生きる現代の街で流れるBGM。
タイトルの通りやすらぎ感がハンパないです。爽やかな朝って感じの曲。
高校生のとき、携帯電話の目覚まし音をこれにしていた時期があります。
「木洩れ日の中で」 ドラゴンクエストVI(1995)

初めて自力で全クリしたRPGがドラクエVIでした。
いきなりクライマックスか!?と思うオープニングの後、主人公が目覚めて外に出たとき日差しが差し込む演出があるんですよ。そして流れるBGMがこの「木洩れ日の中で」。この演出は今でも記憶に残っています。
爽やかかつ軽快なリズムが印象。元気になれるBGMです。
「ポドールイ」 ロマンシング サ・ガ3(1995)
ロマサガ3は、小学生のころ友人の兄が持っていたゲームでした。兄ちゃんが帰ってくるまで友人と進めていて、よく怒られてましたね。
このBGMはタイトルどおりポドールイという町で流れます。物語上それほど重要な町ではないのですが、雪が降る暗い町の雰囲気と、それにマッチした寂しげかつキレイな曲調が印象に残っています。歩くと雪の上に足跡が残るこの町だけの演出もいい。
「街」 ワイルドアームズ(1996)

ワイルドアームズといえば荒野。街でよく流れるこのBGMも荒野感バツグンの曲調ですね。少しノスタルジックさもあります。
ワイルドアームズはとにかくオープニングが素晴らしい。ゲームを起動するたびに見ていた記憶があります。

「クチバシティ」 ポケットモンスター赤・緑(1996)

小学生のころ狂ったように遊んだ初代ポケモン。お泊まり会で一日中通信対戦していた記憶があります。どくどく+ちいさくなるラッキーを使ってガチ喧嘩に発展したことも。
初代ポケモンの街といえばマサラタウン。まさにはじまりの町。
マサラは まっしろ はじまりのいろ
全クリ(殿堂入り)後にこの町に戻ってくるのもよく憶えています。
「星降る峡谷」 ファイナルファンタジーVII(1997)
FFVIIのオープニングは衝撃的でした。初めて見た3Dのキャラ、歩くと足音がしてバイクが横切るときのエンジン音の臨場感、スチームパンクな街に合わせて映し出されるタイトルロゴ、かっこいいテーマBGM。
そんなFFVIIで一番好きな町のBGMは、レッドXIIIことナナキの故郷コスモキャニオンで流れる「星降る峡谷」。砂漠の民族音楽っぽくていい。
「まよい」 サガ フロンティア(1997)
サガフロは僕が一番ハマったRPGです。主人公が7人いてそれぞれ違うストーリー、ラスボスもバラバラ。技を閃き連携する戦闘。各リージョンの独特な雰囲気。細かいアラは目立ちますがそこもいい。
7人いる主人公の1人アセルスは、物語の冒頭でおもむろに馬車に轢かれ命を落とします。妖魔として生き返ったアセルスが連れてこられた針の城で流れるBGMがこの「まよい」。
妖しさ漂う雰囲気が印象的。針の城では迷いまくって長いこと聞いてました。そっちの「まよい」の意味もあるのか。
「Alone」 サガ フロンティア (1997)
生命科学研究所で流れるBGM。厳密には町のBGMではないのですが、サガフロで一番好きなBGMなので紹介させていただきます。
この研究所、研究員に話しかけると「家に帰りたい…母さんに会いたいよぅ。」とか「赤い血の流れる体が欲しいよぅ。」っていうヤバいセリフとともにピギャァァァァ!って叫んでモンスターになっちゃうんですね。もうトラウマ。
そんな異様な場所に流れるこのBGM、物悲しくもキレイなメロディのなかにひっそりと狂気を感じる名曲です。

「西風の吹く街」 ワイルドアームズ セカンドイグニッション(1999)

初めてゲームで号泣したのは、このゲームのラスボス戦でした。
ゲームの主題歌をアレンジした壮大かつ勇ましいBGMとともに、技を使うたびに今まで出会った世界中の人々が映し出され主人公の力になってみんなで戦う展開が感動的。主題歌のタイトルが「どんなときでも、ひとりじゃない」。そんなんズルいわ。
ラスボス戦が印象強すぎてあれですが、街のBGMもいいですよ。
「Roman」 サガ フロンティア2(1999)
あのサガフロの続編!と思って買ったら前作と全然違うゲームで驚いた憶えがあります。ですが親子何代にもわたって紡がれるストーリー、いろいろアレンジされたテーマ曲が要所で流れるBGMは2のほうが上かもしれません。水彩画風のマップも好きでした。
「Roman」は序盤の街ヴェスティアで流れるBGM。これもサガフロ2のテーマ曲をアレンジしたものです。爽やかな街のイメージが伝わってきます。
「Zufall」 サガ フロンティア2(1999)
グラン・ヴァレの大橋でかかるBGM。ピアノの旋律がキレイな曲です。
特に大きなイベントが起きる場所ではないのですが、このBGMを聞きながら勉強するためにわざわざゲームを起動してたことを思い出したので紹介しました。
「アルニ村」 クロノ・クロス(1999)
サガフロ2と同様、クロノ・トリガーの続編と思って買ったらずいぶん違うゲームだな、と思いました。
アルニ村主人公の故郷であり最初の街。のどかな海辺のイメージですね。
トリガーはタイムトラベルの旅でしたが、クロスはパラレルワールド(ホームとアナザー)を旅します。アルニ村のアナザーサイドで流れるBGMもゆったりした曲調で癒されます。
「Fisherman’s Horizon」 ファイナルファンタジーVIII(1999)
なんとなく辛口の評価が多いFF8。
その理由に安っぽい(?)恋愛要素が挙げられると思うのですが、当時小学校高学年だった僕にとって、FF8は大人のRPGでした。
FFシリーズ屈指の癒しBGMとして名高いのがこの「Fisherman’s Horizon」。のどかな港町にぴったりな曲です。

「Balamb Garden」 ファイナルファンタジーVIII(1999)
主人公たちが所属するガーデン(学校的なもの)で流れるBGM。
小坊から見ると、このガーデンの雰囲気がすごくかっこよかった!高校とか大学ってこんな雰囲気なのかなって思ったりしながら遊んでました。ファンタジーのゲームなのに。
主人公たちが、忘れていた過去を思い出すシーンで流れる「Ami」という曲は「Balamb Garden」のアレンジなんですが、このBGMがすごくいい!調べて初めて知ったんですが、タイトルは親友を意味するそうです。
「ホームタウンドミナ」 聖剣伝説Legend of Mana(1999)
今まで遊んできた中で1番雰囲気がいいゲームが聖剣伝説Legend of Manaです。
絵本のようなドット絵、個性的で生き生きしたキャラ、優しくも深いストーリー、そして世界観にピッタリ合ったクオリティの高いBGM。
BGMがいいゲームは?を聞かれたらこのゲームを即答します。その中で一番好きなのが「ホームタウンドミナ」。なぜか無性に懐かしさを憶える名曲です。

「滅びし煌きの町」 聖剣伝説Legend of Mana(1999)
ストーリーの3大ルートの1つ「宝石泥棒編」のラストステージで流れるBGM。
「宝石泥棒編」は滅びつつある宝石を核に持つ種族「珠魅(じゅみ)」の運命を辿るストーリー。登場人物がみな大切な他人を守って対立しており「誰かを守ることの意味」を問い直す深いテーマです。
珠魅の故郷で流れるこの曲はそんなストーリーを象徴する、美しくも悲しげなメロディー。ホームタウンドミナと並ぶ名曲です。
「辺境の村 ダリ」 ファイナルファンタジーIX(2000)
FF9は今までプレイした中で一番好きなゲームです。
FFの原点回帰をテーマとしており、まさに王道ファンタジーって感じ。ストーリーも素晴らしく、エンディングは号泣してしまいました。BGMはFF史上、というか全ゲーム史上最高の出来だと思っています。恥ずかしながら生まれて初めて買ったCDはFF9のサントラでした。
そんなFF9で一番好きな町BGMがこの「辺境の町 ダリ」。牧歌的でゆったりとした曲調が和みます。

「国境の南ゲート」 ファイナルファンタジーIX(2000)
FF9の主題歌「Melodies Of Life」のアレンジ曲。FF9の音楽はリコーダーで演奏されるものが多いのですが、ゲームのやさしい雰囲気にとても合っています。
「国境の南ゲート」はほぼ通り過ぎるだけの場所ですが、そんな場所のBGMもいいんですよね。登場人物の一人スタイナーの鎧の音が聞こえてきます。
「隠者の書庫 ダゲレオ」 ファイナルファンタジーIX(2000)
FFの楽しさのピークは、飛行船を手に入れて行ける場所がめっちゃ増えたときだと思っています。
「隠者の書庫 ダゲレオ」はそんな場所の1つ。通らなくてもクリアできるのですが、異国の図書館っぽい雰囲気にハープが奏でる優しいBGMがよく合う、FF9のお気に入りスポットです。
「スピラの情景」 ファイナルファンタジーX(2001)
プレステ2の進化に驚いたFF10。ムービーだと思ったらキャラを動かせるようになっててビックリしました。
序盤で訪れるポルト=キーリカなどで流れる「スピラの情景」はギターのメロディがおしゃれなラテン系BGM。海辺のカフェで流れていそう。
「カイナシティ」 ポケットモンスタールビー・サファイア(2002)

中学生のころ、友人と部活をサボって買いに行った覚えがあります。誰がルビーで誰がサファイアを買うか議論に。僕はパッケージの見た目でルビーを選びましたが、勝者は火vs水なら水だろ、と言ってサファイアを選んだ友人でしたね。
カイナシティはジムもなく町としての印象は薄いのですが、明るい港町のイメージなBGMはよく憶えています。公式で歌詞付き版があったりします。
「Traverse Town」 キングダムハーツ(2002)

FF×ディズニーの夢のコラボ。このゲームの続編が出るせいでハードがめちゃくちゃ増えました。PS2、GBA、DS、PSP、3DS…PS4も買わなきゃなぁ…
「Traverse Town」は世界が消滅したあと主人公がたどり着いた最初の街。街灯やネオンが印象的な夜の街で、ジャズ調のBGMがよく合います。いろんなアレンジが発表されている名曲。
このアレンジはジャズ成分高めでいい感じ。
「Lazy Afternoons」 キングダムハーツII(2005)

無印から急に設定が複雑になったキングダムハーツ2。
物語冒頭の舞台となる「トワイライトタウン」で流れるBGM。夕暮れの街にピッタリな黄昏感バツグンの曲です。
「Calling」 すばらしきこのせかい(2007)
渋谷を舞台にした異色のゲーム。DSのシステムを活かした2画面戦闘、厨二な雰囲気とそれにマッチするオシャレBGMがとても好きでした。
他の容量を削ってまでボーカル入りの曲を多用するこだわり。現実の渋谷をほぼ再現した街で流れる「Calling」も、いい意味で厨二な曲調とキレイな声のボーカルがオシャレ。
iOS版では60曲のBGMすべてがフルコーラスで収録されてます。
「Your Affection」 ペルソナ4(2008)
3から軌道修正してオシャレRPGの名をほしいままにしたペルソナ。このゲームあたりからボーカル入りのBGMが増えた気がします。
ペルソナ4は街の天気が物語の重要なファクターで、流れるBGMも天気によって変わります。晴れの日に流れる「Your Affection」は明るくポップな曲調と透明感あるボーカルが印象的な曲。

テクノアレンジもいい感じ。
前作ペルソナ3はプレイしたことないのですが、このゲームの街BGMも超オシャレ。
「サンレス水郷」 ファイナルファンタジーXIII(2009
一本道RPGとして名高いFF13。 ストーリーはともかく、グラフィック、戦闘システム、BGMは大好きでした。
ストーリー上、街に行くことがないゲームですが、水「郷」ということで紹介しました。
FF13のメインテーマをハウスミュージック調にアレンジしたボーカル曲。緑と水が溢れるサンレス水郷によくマッチした、流れるようなリズムのBGMです。
「ソウリュウシティ」 ポケットモンスターホワイト(2010)

ソウリュウシティはブラックとホワイトで全く違う街で、これはホワイトバージョンでしか聞けないBGM。ブラックでは近代的ですがホワイトでは古風な雰囲気。BGMも少し懐古的で寂しい曲調です。
ソウリュウシティもいいのですが、ぜひ聞いてもらいたいのがソウリュウシティからチャンピオンロードに続く10番道路のBGM。
今までとはうってかわって急にシリアスな曲調に。10番道路はすごく短いので聞く機会は少ないのですが、未来を決める最終決戦に挑む使命感を感じさせる名曲です。

おわりに
今まで遊んできたゲームで印象的だった「町・村」のBGM30曲を紹介しました。
ゲーム音楽界では比較的メジャーな曲ばかりですが、いい感じのBGMはありましたでしょうか?
ゲーム音楽に馴染みがない方が、少しでも興味を持ってくださると嬉しいです。
個人的なランキングBEST5を挙げると、
って感じです。1997〜2001年のゲームBGMはホントいい。
このBGMもいいよ!ってのがあったらぜひ教えて欲しいです!
幻想水滸伝3の「明るい農村」も良いですよ。名前は普通っぽいけど、名曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=dFRhoyhV9XE
除夜の鐘(id:soreto2010)さん、コメントありがとうございます!幻想水滸伝はプレイしたことなかったんですが、ゆったりしたメロディが和みますね!「明るい農村」のタイトル通りのBGMでした。